2019年に国内で開発されたサービスロボットの動向に関する調査結果を発表

2020年1月31日
アスラテック株式会社

2019年に国内で開発されたサービスロボットの
動向に関する調査結果を発表

  • 2019年に国内で製作された新サービスロボット数は127機種
  • 2019年の新サービスロボットの機種数は昨年比で約63%と減少
  • 業務で活用できる実用性の高いロボットが増加傾向

アスラテック株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:酒谷 正人)は、2019年における国内のサービスロボットの開発動向に関する調査結果を発表した。この調査は、2014年以降に国内で発表されたサービスロボットに対し、その完成時期やジャンルなどを追跡調査したものとなる。

新規サービスロボット数は大幅に減少

2019年に国内で開発された新しいサービスロボットは127機種だった。

調査を始めて以降の過去6年の、年間の新規サービスロボット数の推移を示したグラフが図1となる。2019年の新しいサービスロボットの機種数は昨年比約63%となった。

図1. 国内で開発されたサービスロボットの機種数の推移
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業務関連のロボット分野で増加傾向

2019年に開発されたサービスロボットをジャンル別に分けると、図2および表1のようになる。サービスロボットのジャンル別の割合では、「教育」が最も多く、全体の約12.6%に及んでいる。2位以降、「家事支援」約10.2%、「検査・メンテナンス」約9.4%と続く。

ジャンル別の新規開発サービスロボットの機種数について、2014年以降の年間推移を示したものが図3となる。ジャンル別で見ると、昨年もっとも新規開発数の多かった「ホビー」などで大きく数字を下げているが、「検査・メンテナンス」、「探査」、「物流」、「レスキュー」、「移動支援(業務用)」、「医療」の各分野で前年を上回っており、業務などで使われる実用性の高いロボットの開発が活発だったことがうかがえる結果となった。

図2. 新規開発サービスロボットのジャンル別比率(2019年)
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表1. ジャンル別の新規開発サービスロボットの機種数(2019年)
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図3. 新規開発サービスロボットの機種数の推移(ジャンル別)

【調査期間】2014年1月~2019年12月

【調査方法】当社社員等による書籍や雑誌、プレスリリース、インターネットなどからの文献による調査、ならびに展示会などにおける現物確認。参照した主なメディアは『日刊工業新聞 電子版』『Engadget日本版』『ロボスタ』『ITmedia』『ROBOTEER』『PR TIMES』『ロボットノート』。ほかにGoogleで「ロボット」をキーワードにした検索情報も参照している。

【対象とするサービスロボットについて】
当該期間に発表されたプレスリリースや報道において、国内で開発されたロボットとして取り上げられた製品のうち、工場などで使われる産業ロボット以外のものを「サービスロボット」としている。それらのサービスロボットについて追跡調査を行い、製作が完了した時期(商品の場合は発売時期)とジャンルをまとめた。プレスリリースなどで発表されていても、開発途中のロボットは含めていない。なお、サービスロボットのジャンル区分は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2010年に発表した「2035年に向けたロボット産業の将来市場予測」における、サービス分野のロボット分類に準じ、そのいずれにも該当しないロボットについては「その他」に分類している(参考URL:http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_0095A.html)。